徳島大学
   流体機械研究室

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RESEARCH  The University of Tokushima
Fluid Machinery Laboratory
研究内容詳細


小型クロスフローファンに関する研究 2009.09

 クロスフローファンは、多数の前方湾曲翼をもつ遠心型の羽根車とそれを取り囲むように配置されたスクロール、舌部、および両側板とで構成されるケーシングより成るファンのことです。クロスフローファンの送風作用は従来の遠心ファンや軸流ファンとは全く異なり、空気を羽根車の外周の一方の側から流入させ、羽根車内を流して再び羽根車の反対側から送風するというものです。軸方向の長さをある程度自由にとることが出来るので羽根車を軸方向に伸ばすことにより容易に大風量を得ることが可能となります。このため他の遠心ファンや軸流ファンに比べて同一風量に対して羽根車の外径を小さくとることができ、小型、薄型にすることが出来ます。さらに流れは羽根車翼列を二度通過するため、二段のターボ機械に相当し、その結果全圧係数が大きくなると言われています。



* 小型羽根車概要 *
 そのような特徴を活かしてクロスフローファンは、ルームエアコンやファンヒータといった家庭用空調器や換気用送風機、また内部と外部の空気を分断するエアカーテン、電子機器の冷却用ファンなど多くの分野に応用されています。しかし、羽根車内部に発生する偏心渦のために騒音が大きく、高い回転数で使用することが出来ないために、その圧力上昇は小さいのが現状です。
 本研究はクロスフローファンの性能と内部流れに関する研究として、小型クロスフローファンを用いて、実験と解析にて特性曲線に現れる羽根車寸法の影響の詳細を明らかにすることを目的としています。小型である本ファンの高圧力化が実現されれば空調用だけでなく、産業用などとしてもさらに用途が広がるものと期待されています。
* 解析用ソフト Fluent を用いた流線図 *